昭和45年、江南市は、曼陀羅寺境内の一部を借り受ける共に、市は藤の管理運営を曼陀羅寺及び同奉賛会から引き継ぎ、市営「曼陀羅寺公園」として整備することになった。
昭和48年には藤の花が市の花として制定され、藤の育成環境を改善し、市民の憩いの場所として、また藤まつりの中の藤の鑑賞場所として充実した施設とするため、平成18年から20年にかけて株の植え替え、藤棚の整備、歩行デッキの取り替え等の抜本的な改修工事が実施され、近在はもとより全国から多くの人たちが訪れるようになった。
なお、藤まつりは、江南市観光協会主催、江南市・商工会議所後援で、毎年4月後半から5月初旬にかけて盛況裡に実施されている。
紫カピタン
六尺藤
藤の花一覧
・藤棚は約4,700平方メートルあり、12種約60本の藤が植えられている。
・房の大きさ、開花時期は天候等により毎年影響を受ける。
・藤以外にも、つつじ、しゃくなげ、約200株の牡丹が植えられている。
種別名 | 房の大きさ(センチ) | 花の色 | 開花時期 |
紫カピタン | 10~20 | 紫色 | 4月中旬 |
白カピタン | 10~20 | 白色 | 4月中旬 |
ジャコウ | 20~30 | クリーム色 | 4月中旬 |
野田一歳 | 40~50 | 濃い紫色 | 4月中旬 |
赤カピタン |
10~20 |
紅色 | 4月中旬 |
長崎一歳 |
20~25 |
藤紫色 | 4月中旬 |
九尺藤 (牛島の藤含む) |
100~200 | 青紫色 | 4月中旬 |
高山白竜 | 30~60 | 象牙色 | 4月中旬 |
八重黒龍 | 20~30 | 紫色 | 4月中旬 |
六尺藤 (熊野・黒木の含む) |
100~150 | 淡い青紫色 | 4月中旬 |
野田白藤 | 40~60 | 白色 | 5月上旬 |
本紅 | 30~40 | 薄い紅色 | 5月上旬 |
キバナフジ (別種) |
30~70 | 黄色 | 5月上旬 |
曼陀羅寺奉賛会
曼陀羅寺奉賛会は昭和28年に設立され、現在曼陀羅寺所有の文化財の護持及び普及発展を目的に活動が続けられている。設立の端緒は、第2次大戦後の混乱期に農地解放により疲弊した曼陀羅寺を復興しょうと地元有志が立ち上がったことによるものである。
昭和33年には、曼陀羅寺と奉賛会が協議して境内に藤を植えることとなり、多くの藤が植えられて藤まつりが開催されるようになったが、規模の拡大と共に維持管理に支障をきたすようになったので、奉賛会と寺の連名で江南市に管理運営を要望した。その結果、昭和45年に寺が境内の一部を市に貸与し、市が「曼陀羅寺公園」として管理運営を担うことになった。
一方、奉賛会は藤まつりに協賛するとともに、地元はじめ地域の人に呼び掛けて募金活動を展開し、毎年曼陀羅寺に多額の寄進を行って、文化財の護持、普及発展に寄与している。
○奉賛会
所在地 江南市前飛保町寺町202 曼陀羅寺内 ☎0587-55-1695