3-8絹本著色法然上人鏡御影

3-8

 

                 絹本著色法然上人鏡御影

 

昭和43・12・2市指定 絵画

縦81.8㎝ 横39.1㎝

 

 法然上人(1133~1212)は、日本の浄土宗の開祖、美作に生まれ、14歳で比叡山に上り、天台を習った。17歳で天台に疑いを生じ、黒谷で道を求めた。42歳で中国善導の観経疏を読み、心眼を開き、称名念仏に専念する。浄土宗の基礎が固まり、住所を東山の吉水に移した。65歳で浄土信仰の奥義選択集を著した。74歳罪を問われ、讃岐に流されたが、後許されて京都に帰り、79歳で没した。

 難行苦行ではなく、ただ阿弥陀仏を唱えれば浄土に生まれるとし、まことのこころ、信心のこころ、浄土に生まれるといういちずの願いが大切であるとした。

  本影は、知恩院本御影と同じ系統である。鏡御影とは、鏡に写してかいた肖像という意味である。享保2年(1717)修理の銘あり、第41世賢空の代である。南北朝から室町初期にかけてのものである。筆者は明らかでない。