3-16オ 絹本著色五上人図 修善

3-16オ

 

         絹本著色五上人像(五幅)のうち修善上人像

 

昭和47・2・8市指定 絵画

縦89.5㎝ 横38.0㎝

 

 五上人像は、わが国浄土宗西山派の僧で、西山、西谷、行観、天真、修善の五上人の像である。画絹、法量、筆致、彩色の各面で、この五幅は、いずれも共通する点が見当たらず、全く単独の画像を集めて、五上人としたものである。

  この修善上人像は、図上に「周地水火風 虚空無分別 能令速満足 功徳大宝海、文明四季壬辰十月壱日、善恵寺開基勅賜圓海上人書之」の賛があり、図の制作年がわかる。

 堆朱の曲彔に朱地牡丹唐草金泥文の法被を掛け曲彔に結跏する僧を描く。この時代は禅宗の文化が盛んで頂相多く作られたが、この像も図の形式としては頂相にならったものであり、やや生硬であるが流暢な線描と淡泊な彩色が好ましい。室町時代のもので筆者は明らかでない。

  円海修善上人は曼陀羅寺住職第三世である。