1-1

          絹本著色浄土五祖像

 

大正7・4・8国指定重要文化財 絵画

各縦81.3cm 横39.7㎝

 

 浄土五祖というのは、曇鸞、道綽、善導、懐感、少康の五人をいう。法然が入宋する俊乗坊重源に託して、この影像を唐土に求めたところ、重源が五祖を一幅に画いたものを将来した。京都嵯峨二尊院に五祖像一幅として所蔵せられるものがこれであると伝えられる。

 当寺の図幅は、これを模写したもので、中央に曇鸞法師、右に道綽禅師、左に善導禅師右端に釈懐感、左端に釈少康の画像が別幅になっている。

 

 各像の上部に賛があり、中腹は楷体、左右幅は行体、両端幅は草体と筆様を変じているのは、装飾性を考えた上のことで興味深い。室町初期の作で、享禄4年(1531)に外箱を寄進している。